広島出身のJという友人がいる。
専門時代の友人で、最後に会ったのは5年くらい前かな。
Jが結婚したってことで昔良く集まって麻雀してた4人で飯に行ったときが最後だと思う。
おれからすれば多少冷めてるけど普通にいいやつという感じ。
ちゃんとした考えを持ってる人間。
そんなJと最後に会ったその日、J以外の他二人は帰る方向が違うから駅で分かれて、Jと二人で途中まで一緒に帰った。
電車の中で、自分が最近読んですごい良かった、こうの史代さんの「夕凪の街 桜の国」っていう漫画が良かったよ、っていう話をした。
その漫画の舞台が広島で原爆の話だったから。知ってるかな?って思って。
その時に、「広島と言えば原爆でしょ?」って言ったときJはちょっと微妙な顔をしたのを覚えてる。
間が悪いことにそう言ってすぐにJの降りる駅で別れてしまった。
弁明ができなかったことがちょっと心に残ってたのが、「この世界の片隅に」を見て思い出した。
あれは別に悪い意味で言ったんじゃなくて、自分は広島に感謝というか、原爆の被害を一身に受けたこと(もちろん長崎もだけど)で、他のみんなが助かったという風に思ってるから、ごめんねありがとうね、という気持ちを持っている。
Jはそういうあほなおれのことわかってたけど、反応してしまったのかな、って今は思う。
おれももう関東にはいないし、もう会うこともないかもな。
メールでも送ってみようかな。
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